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イム様と五老星は「闇の正義」の権化か?|ワンピース1133話考察 についてこの記事をご覧いただきましてありがとうございます。
ルッチの闇の正義について
ルッチはかつて自分の正義を『闇の正義』と呼んでいましたね…
ルッチは世界政府という存在が正義であるという鋼鉄のような確信を抱いており、それを脅かすような巨悪に対しては、いかなる手段をもってしても断固たる対処をする…つまり、巨悪を制する為には悪行すら正当化されるという形の正義を貫いているんですよね…
騙したり、裏切ったり、盗んだり、殺したり…
正義を守る為に必要なら、それを行うと事に些かも躊躇を抱いてはいけないし、抱く必要もないと考えている…
非常に危険な思想であると感じられますが、ある意味ルッチは人間がしてはならない悪行というものが何かは理解していて、その上そこまでして己の信ずる正義を守らねばならないという正義感の塊みたいな男なんですよね…
彼は天竜人に対して大変忠実であり、天竜人がどんな振る舞いをしても、それが正義だと断言するわけですが、それでもやはり、チャルロス聖のような天竜人に対しては明らかに軽蔑したような眼差しを向けるという一面もあり、やはり彼にも人間らしい部分はあるとわかるわけですが、仮に天竜人達が非常に善良な性質であったとしたなら、ルッチの正義に対する違っていたはずだと思います。
天竜人達の性質が、ルッチに闇の正義を強いる形になっているとも言えるはずだと思います。
そう考えると、イム様と五老星を頂点とする天竜人達は存在自体がまさに『闇の正義』であると思えます。
しかし、彼らは世界のルールそのものと言えますから、それに反抗する革命軍みたいな存在こそが悪であり、言い換えれば『闇の正義』になってしまっているという状況とも思えます。
それについては、かつてティーチが面白い事を言っていましたよね…
この世には正義も悪もない
かつてティーチはインペルダウンにて
『やめときな!正義だ悪だと口にするのは!この世の何処を探しても答えはねぇだろ、くだらねぇ!』
というセリフを口にしていました。
そのセリフからは、ティーチはこの世には正義も悪もないというような思想を持っている事が伺えると思いますが、確かに絶対の正義と絶対の悪、それを決められるような人間など一人もいないはずなんですよね…
世界政府が支配する世界は、イム様と五老星の意思が正義という事になるわけですが、それは我々読者が見ても正義だとは思えない…
故に、海軍とCPが世界政府を正義としている事を理解し難く、また、ルフィと麦わらの一味の事を極悪人のように認識している一般市民の気持ちも理解し難いのではないかと思います。
ルフィ達はどう考えてもヒーロー、ヒロインだと思えますが、彼らの真実は世間のごく僅かな人々しか知らないですし、新聞でも滅茶苦茶に書かれていますし、彼らやはり海賊である事は間違いないですから、理屈では理解できても、やはり『何でそうなってしまうの?』という思いはありますよね…
また、ティーチのような思想を持っていたなら、イム様と五老星VS革命軍の図式はどちらも正義であり、どちらも悪になると思うんですよね…
強いて言うなら、勝者また強者が正義であり、敗者また弱者が悪と言う事になるはず…
普通の感覚で見て、どんなに邪悪な存在であろうとも、それが勝者であり強者なら正義となるだけで、いわば、それが真実だとも言えるでしょう…
しかし、それは絶対正義と絶対悪の答えにはならない…
ティーチはそう言う事を言っているのだと思いますが、おそらく、イム様と五老星達もそうなんじゃないかと思えます…
個人的には、誰にも妨げる権利などない人類の幸福や未来に対する可能性を破壊する様な存在、その行いこそが絶対悪だと呼べるのではないかと考えていますが、サターン聖は人類に進歩など必要ないと断言していましたから、やはりあのセリフを見るに個人的には彼らの思想と行いは絶対悪だと感じますね…
真の闇の正義
イム様と五老星達は今のONE PIECE世界の正義そのものだと言えると思います。
彼らが何をしようが、誰もそれを悪とは言えないんですよね…
しかし、彼らは自分達をどのように認識しているのでしょうか?
自分達がやっている事を正義だ悪だと考えていたりするのでしょうか?
サターン聖はジニーとボニーに人体実験をしていた事を口にし、ベガパンクに激しく叱責されていましたが、その時に『虫ケラの気持ちを理解しろというのか?不可能だ』と断言していまし、ボニーを震え上がらせていました。
おそらくサターン聖は人体実験に対しては正しいとか悪いとか言うような意識すらない…
彼らの精神は完全に神であり、人類の幸福や不幸また喜怒哀楽などは彼らには全く関係ないんですよね…
人類に理解し得ない、真っ暗な闇の中にある神々の意思こそが『真の闇の正義』と言えるものなのではないでしょうか?
一見、その時には悪にしか見えない行為が後になって正義だと言われる事はありますし、その逆もあり、やはり誰にも答えは出せない…
しかし、少なくとも、やはり人間が神のように振る舞えば、世界がうまくいく事はないという事は間違いないのではないかと思いますね…
彼らが神であるというのは自称であり嘘であり方便なわけですから、彼らは間違いなく人間であり、神には絶対になり得ないわけで、そんな事が罷り通っている世界が正常であるわけがないんですよね!
神を名乗る人間が行使する闇の正義が支配する世界に夜明けは訪れるのでしょうか?
また、未来島編ではルッチの人間らしい部分が垣間見えた様に思えます。
カクの命を守ろうとする姿勢、またステューシーを殺したと言っていましたが、あれは死んだ事…裏切り者を自分が殺したという事にすれば追跡される可能性が低くなるという優しさであると思えるんですよね…
血も涙も無いような闇の正義を掲げていたとしても、その実、彼は温かい血が通った人間なんですよね…
CPと因縁深いロビンとサウロが再会するという現在進行中のエルバフ編に絡んでくるのかは分からないですが、可能性はある様に思えますし、ルッチの再登場も非常に楽しみ…
また、エルバフをはじめとする意図的に世界政府に加盟しない国は世界政府を『悪』と見なしているのかも気になるところなんですが、エルバフが世界政府に対して明確に敵対する事になるのかも今後の展開の注目点の一つですよね…
巨兵海賊団がエッグヘッドでルフィ達に加勢したのは事実上の宣戦布告とも言えるでしょうが…
この記事の紹介は以上になります。
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